★ZⅡ火の玉マスキング手順(曲線などのマスキング) 前編
マスキングの簡単な手順を掲載していますのでご参考ください
今回は火の玉のマスキングを行っておりますが他のバイクでも手順としては
同じになりますのでこちらの手順を応用してください
※マスキング手順になるので塗装方法等は説明しておりません
塗装方法はこちらをクリックしてください
↓↓↓↓↓
・オートバイ塗装手順
・キャンディー色塗装手順
・ビックスクーターインナー塗装手順
※★★★後編を確認する方はこちらから!★★★
★マスキングに付いて
火の玉などのアール(曲線)のあるものは直線のものよりマスキングが難しいです。
理由としては
・綺麗に曲線が貼れない(出来ない)
・位置(寸法)を取りづらい
・左右対称に出来ない
・マスキングの隙間から塗料が入ってしまう(ライン部分の際を綺麗に塗れない)
通常、業者様や私どもの場合、基本的にあらかじめオリジナルの型を取り、
それを、ライン取(マスキング)するのであまり苦では無いです(紙粘度などで作ります)、
それに比べ一般の方は1回だけなのに型を作るのは面倒なので
今回はその手順で説明していきます
マスキングで大事なことは丁寧に行うことと、きちんとした道具を揃えることです
道具がそろっていないといくら丁寧に行ってもうまくマスキングできません
これから手順を説明していきますので下の写真を参考にマスキングしてください
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●マスキングを隠す範囲及び手順について
今回はあらかじめベース色(ブラウン部分)を先に塗ってからマスキングに入るので
茶色い部分をマスキングで隠してオレンジ部分を残すようにマスキングを行います
手順としては上の写真の青の囲み部分を最初にラインテープでマスキングして基準を作り、内側の
オレンジとブラウンの境界線をラインテープで囲ってから最後にマスキングテープで
茶色の部分を隠します |
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①クッション・・・タンクなどの鉄製品は傷が付きやすい
のでクッション等で保護しながらマスキングしてください
②デザインテープ・・・センターを取ったり、目印をつけたり
するときに使用します
③ファラインテープ・・・曲線をマスキングする時に
使用します。きちんとアールが取れるので便利です
④マスキングテープ・・・ラインを取ったり、隠す場所を
マスキングします。かなり必要です
⑤メジャー・・・寸法を取る時に便利です。平面なら定規でも
良いですが形がある物なのでメジャーのほうが便利です
⑥デザインカッター・・・通常のカッターだとうまく細かい所が
綺麗にカットできません。デザインカッターは手にしっくり
くるのでなるべくならこちらを使用してください
⑦替え刃・・・カッターの刃は少し使用すると
切れなくなります。 そのまま使うと綺麗にマスキング
できないので小まめに変えてください
⑧磁石・・・タンク等の鉄製品に型紙を押さえるときに
便利です。テープでもいいですがこちらのほうが楽です |
●最初にご用意いただくもの
マスキングに必要な道具を揃えます。上記のような写真の物があると便利です。
この他新聞や、定規,分度器などあるとさらに便利です。
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★タンクのマスキング |
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まず基準になるセンター(中心)を取ります。
きちんとセンターを取らないと左右対称に出来ないので必ずセンターを取ってください。
センターはデザインテープ等で取ります(マジック等は塗装するので使用しないでください)
センターの取り方は前のエッジ部分のアール(曲線)の両サイドを計り(写真②の前側)
真ん中の位置が中心になります。、コック周りも同じように測ります。
また、後部のエッジ部分は突起物が出ているのでそれを目安にしてください
※ZⅡ等の年式が古いバイクはプレスの状態があまり良くない場合が多く、左右が対称で無い場合が多く
ある程度マスキングの時に調整が必要です。この他、凹み修正をした場合にも多少変形しているのでご注意ください
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センター取った後、まずライン部分の位置を、何箇所かに目印を付けていきますが
フロント部分の場合は少し複雑なので図面つき塗料セットに付いている原寸のコピーを写真のようにお使いください
(写真④)のように紙を切り取り、磁石をつけ位置を合わせます
※鉄製品は磁石を使うと便利です
型を合わせる時も、きちんとセンターに紙を合わせてください。ズレているとうまくマスキングできません
※図面の紙は何枚か使用する可能性があるのであらかじめ多めにコピーしておくと便利です
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ライン位置の目安が決まったら写真⑤のようにメジャーで測り、型とあわせながら目印を付けていきます
写真⑥のように目印はデザインテープを小さく切り、カッターの先端につけて貼ると楽です
※塗装面に目印を書くわけには行かないのでテープで目印を付けます
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型に沿って目印を付けていきます
この時、目印のテープが大きかったり色々な向きだったりするとラインのテープを貼る時に
ガタガタになるので小さめの目印できちんと型に沿り同じ向きで目印を付けてください
写真⑧のようにタンク全体に図面のライン位置を参考にし、目印を付けていきます
※写真では1部分の目印だけになっていますが本当はタンク全体に目印をつけておきます
図面にラインの位置が載っているのでセンターを中心にエンブレム周りやコックから
寸法を出して目印を付けていきます
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目印が全て終わったらファラインテープでマスキングしていきますが
綺麗なアールを貼るコツは、写真⑨のようにテープを持つ手と反対側の手で押さえながら貼ります
この時テープを持つ手で軽く引っ張り、抑える手で進行方向に向けながらしっかり抑えて貼っていきます
※テープを持つ手で、ある程度向きを変えながら押さえる手でそのイメージをなぞっていく感じで行うと良いと思います
※アール(曲線)は全体的にかなり手前から曲げる感じで貼っていってください。その場所で曲げようとすると
急に曲がるような感じになり自然な綺麗なアールがうまく貼れません
※アール部分は遠めから見るような感じで貼ってください。目線が近いと全体が見えずに綺麗な曲線が出来ません
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写真⑪のようにきちんと隙間無く綺麗に貼っていきます
この時歪んでいたらテープを戻して修正しながら
また貼り直します |
貼り終わったら図面の切り抜きを合わせます
このときズレていたら調整してください
※プレスの関係で左右対称ではない場合があり
ますがこの場合うまく調整して違和感が無いようにします
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写真⑬のように下側の位置もデザインテープで同じように
目印をします。図面やエンブレム取り付け位置から測って
同じように目印を付けてください
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目印が完了したら同じようにファラインテープで
貼っていきます。この時もきちんと隙間が無いよう
綺麗に貼ってください |
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写真⑫のように、こちらも同じように型に合わせて
調整してください |
またきちんと寸法が合っているかメジャー等でも
寸法を測り再確認すると良いと思います |
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ラインを貼っていくと写真⑰⑱のように外側のライン取りが完成です
写真⑱のタンク後部のファラインテープが重なる所からマスキング初めて、またそこで最後になるよう
ラインを貼って行きます。ここ以外の場所から始めると最後もここに戻ってくることになりますが
その場合ツナギ部分がどうしても塗装後に分かってしまうので後ろ側の目立たない部分で誤魔化します
タンクのマスキング後編につづきます |
★テールのマスキング |
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サイドカバーも同じようにセンターを割り出しデザインテープを貼ります(写真⑳) |
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センターラインを中心に、メジャーで測りデザインテープで目印を付けファラインテープを貼っていきます |
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上下ライン共に目印に沿ってファラインテープを貼り、外側のラインが完成です
後編につづきます |
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