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ホーム耐熱塗料手順

   
         ☆カシュー耐熱塗料 塗装手順

★はじめに
 カシュー塗料は漆に近い成分で光沢があり密着も良く熱にも強い塗料です
 耐久温度は400度程度と言われていますが、400度になる液体(オイル等)の
 容器の表面の塗装に使われているので実際はもっと高い温度に耐えられると思います
 
実験はしていないので400度にしております
 また、以前はたこ焼きを焼くプレートの塗装や(通常の塗装方法ではないですが・・・)、機関車の塗装、
 その他、今でもカシュー樹脂はクラッチやブレーキランニング材の摩擦がきつく高温になる部品などに使われております
 光沢も漆に近いのでウレタン塗料より黒味があります(漆黒)

  欠点は乾燥がウレタン塗料より遅く、また耐候性に難があり、通常の塗料より
 時間と共に白っぽくなったり、艶が引ける可能性があります
 屋内保管やシートなど被せて置けば寿命はかなり長くなります
 とは言ってもマフラーなどは通常の塗料でも錆びの発生が早いので
 メに塗装をしないといけないのであまり問題は無いと思います
 
1日2日で塗装がだめになると言うことではないですきちんと保管すれば1、2年は持ちます
★マフラーの塗装に付いて
 マフラーはかなり温度が高くなります。この温度と、冷えた時の温度の差が塗料に大変負担をかけます
 鉄はご存知の通り熱で伸縮します。また、この温度差で錆の発生も増えてきます
 カシュー耐熱塗料は粘りがあり、伸縮に耐えられるのと、塗膜が厚く密着も良いので
 錆の発生も通常の塗料よりかなり抑えられます

  マフラーを長持ちさせるのはマメに塗料を塗って補修することです
 
刷毛塗りでも良いので、悪い部分があればすぐに塗料を塗って錆の発生を抑えることが大事です
 そうすることによってマフラーの寿命はかなり伸びると思います


 カシュー耐熱塗料はマフラーの他、エンジン周りの熱のある所に塗装可能です
 
以前、某バイクメーカーの展示品のエンジンをカシュー耐熱塗料で塗装しました
   (試乗するのでエンジンはかけるそうです)
 
★塗料に付いて
 カシュー耐熱塗料は今の所2種類の色があります(黒とつや消し黒の2色です)
 ※
そのうち増やして行く予定です

 
・黒→ 乾燥は遅いです、気温にもよりますが2日程度はかかります
 
・つや消し黒→ 乾燥が速いです。翌日には乾燥しております

 ※
塗料は厚塗りすると上記より乾燥は遅くなります


★下処理の工程
 ①マフラーを取り外し、ボルト等必要ないものを外して
 ②綺麗に洗浄します
 油が付いていると、塗料がはじいてしまうので綺麗に
 洗浄してください。
洗剤よりもシンナーを刷毛につけ
 洗い流す方が綺麗に取れます。
 洗浄後、乾燥させたら、③足付けしますが
 今回はウォッシュプライマー
(注1)と言う密着兼防錆剤
 を塗りました。もし無ければ、サンドペーパー500番以上
 で隅々まで研いで足付けして下さい
 
錆があれば研いで錆を取り除きます
 
あまり錆がひどいと綺麗に取れないので
 その場合は持ちが悪いですがそのまま行ってください

 こちらで下処理は完了です
 上記で下処理は完了です。サフェサーは塗らなくて良いのか?とお思いですが、マフラーやエンジンの塗装の場合
 サフェサーを塗ると、塗膜が厚くなりあまり好ましくないです。またあまり仕上がりも変わらないので手間のかかる
 サフェサーの塗装は省きます

 
注)1、ウォッシュプライマーは薄め液を2~5倍程度薄めて全体を薄く散布する?程度でいいです
 あまり塗りこんでも効果は変わりませんし、乾燥が遅くなります。通常は30分~1時間程度で乾燥するので、
 見た目で乾いていたら完了です。プライマーは密着を良くする効果と、錆びの発生を抑制する効果があります

★塗料の配合に付いて
 カシュー漆は粘度が高く、左の写真のようにかなり硬く感じます。右側の弊社のウレタン塗料のほうが滑らかで
 柔らかく感じると思います。弊社のウレタン塗料は一般のウレタン塗料より粘度が高いのですが、
 それよりもかなり粘度が高いことが分かると思います。
 カシュー漆は、粘度が高いので薄め液が多く入ると思われますが、
 
通常の塗料より硬めで塗るので薄め液は少なくていいです
○塗料の配合
 塗料の配合ですがこの塗料は硬化剤は必要ないです
 薄め液を入れるだけです。

 気温やスプレーガンの口径にもよりますが、目安としては
 カシュー漆100ccに対して薄め液
(注1)40cc程度
 になります
 注1)30cc~50ccの間で調整してください
 ※この配合は気温20度、スプレーガン口径1,3ミリです
量を測ったら塗料を入れてよく混ぜて塗料とシンナーを
 馴染ませてください。

 ※気温が高い場合、薄め液は多く気温が低い場合、
  薄め液は少なくなります
 ※スプレーガンの口径は大きいほど薄め液は少なく、
  口径が小さいほど薄め液が多く入ります

 完了したらスプレーガンに入れて塗装します
上記の写真は白い紙に塗った物です。

○塗料の調整
 
配合完了後,スプレーガンに塗料を入れ紙又は段ボールに試し塗りをし、塗料の硬さを調整した方がより安心です

は薄め液が多くこのように透けた状態になります。このまま塗るとタレるので塗料の量を増やしてください
 カシュー耐熱の黒は赤みがあるので薄く塗ると表面が紫っぽくなります。塗り込めば黒くなります
は薄め液が少ないため、粒状の塗装表面になります。このまま無理に塗るとみかん肌(凸凹)になるのと
 ザラザラの表面になってしまうので薄め液を入れてもう少し柔らかくしてください。またこれ以上硬いとスプレーガンから
 塗料が出てきません。
この他スプレーガンの距離が遠い場合もこのような状態になることがあります
は適量の状態です。写真では分かりづらいですが塗膜が厚く黒味もあります。表面もある程度滑らかな状態が良い
 状態です。下側が白くなっていますが全部黒く塗ると写真が真っ黒になり分からなくなるので残しています。
 写真の黒の際が紫っぽくなっていますが塗り重ねれば黒くなります。


★塗装の工程
黒で塗装すると分かりにくいので黒塗装後→白への塗装の写真に置き換えています。(色は問わず塗り方は同じです)
下処理工程を完了したらここから進みます
写真のようにあらかじめ塗装している場合は脱脂をして、全体をサンドペーパーで研いで密着を良くしてから
   塗装してください

 
○マスキング及びパテ
 凹みがあれば左上の写真のように埋めて平らにしておきます
 右上のマスキングは油が垂れてくるので隠しています(また淵を黒く残すためマスキングしています)
 
 ○塗装(塗りにくい場所から行う)
 良くゴミを取り除き、塗装していきますが、塗りにくい部分を最初に塗って置いて、10分程度乾燥させてから
 全体を塗ると綺麗にムラ無く塗れます。また、長いものは
向きを変えて塗装した方が塗り残しは少なくなります
 ○塗装(全体の塗装)
 写真のように全体を塗り残しが無いようにムラ無く塗れば完成です。艶を出すコツは最初にある程度塗装して、
 少し時間を置きシンナーを少し増やした塗料で全体を軽く塗っていけば艶が出ます
 
最初から柔らかいシンナーで塗るとタレるので最初の塗装はある程度固めのほうが失敗は少ないです
  慣れてくれば柔らかめの塗料でもコツが分かるので綺麗に塗装できるようになります


補修に付いて その① はじき
 ○塗装がはじいた場合の対処
 塗装後、油分(オイル)が付着していると①のような状態になります。その上から重ねて塗料を塗装しても「はじき」ますし、
 サンドペーパーで研いで平らにして、塗装しても油分が残っている限り「はじき」ます
 
対処方法はパテで埋めて平らにして塗装するのが一番綺麗に直ります
 
ハジキ止めの薬を塗料に入れる方法もありますが(シリコンオフなど)、これを使うと塗料が垂れ易く、
  またシリコン系の物を使う場合、他の物に付着すると全て「はじいて」しまうので
  あまり使わないほうが良いと思います
補修に付いて その② 凹み
 ※マフラーに凹みや傷がある場合パテで補修しますがあまり凹みが深いとパテが厚くなるため
   耐熱用のパテを使用してください。
 ○塗装物の凹みの対処
  凹みがある場合①のようにパテをつけて研いで平らにしますがパテの面積が大きいまま、塗料を塗装すると
  パテ跡が出る可能性があります。②、③のように部分でサフェサーを塗装してパテ跡が出ないようにします
  ③のように塗装をし、乾燥後500番以上のサンドペーパーで研いで足付けします
  
サフェサーを塗った時、パテ跡が出ていてもサフェサーを研げば平らになりパテ跡は直ります

 ★塗装完成写真 黒
 ★塗装完成写真 つや消し黒
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